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LabVIEWに賭ける想い

LabVIEWは1986年にバージョン1.0が発売されました。
1997年の弊社設立当時のバージョンは4.0でした。PCが非力(Pentium-200MHz)だったせいもありますが、開発環境を起動するだけでCPU稼働率が100%になります。エディタにUndo(やり直し)機能がなく、編集ミスで涙を飲む場面が多発します。少し複雑な操作をすると開発環境ごとクラッシュします。メモリを多く使うので気をつけないとメモリスワップで長時間待たされます。それでも波形データを扱うプログラムなどはVisualBASICより数10倍高速に動作しました。

プログラマでない科学者やエンジニアにとって非常に魅力のあるツールでしたが、それを使ってプロフェッショナルなシステムを作ることは、相当なチャレンジを伴う決断でした。

LabVIEWはプログラミング言語として捉えた場合かなり「不自由」であると言えます。限られたフロントパネル部品と制御構造を用いて、快適なユーザーインタフェースと矛盾の無い動作、必要十分な性能、そして高い生産性と保守性を備えなければなりません。

LabVIEWは「グラフィカルプログラミング」と「データフロープログラミング」を特徴とします。
グラフィカルな記述は直感的にわかりやすく手早くプログラムが組めますが、無計画に描いていけば面積が増大して見通しが悪くなり、バグの発見が難しく、追加変更が困難になります。
データフローはタスクの並列実行を(マルチスレッドやマルチコア対応も含めて)自然に実現してくれます。あらゆる場面でデータの安全性を確保するために、原則的にデータは値渡しになっています。つまりデータのコピーが多く発生するので、メモリの使用効率という点では良くありません。

全世界のコアユーザーたちは、これらの制限を克服すべく様々なアーキテクチャ(プログラムの構造)を考案してきました。アイディアを共有し、議論を重ね、実証実験を繰り返し、必要な機能はNI(開発元)にリクエストを上げます。今ではそうして洗練されたアーキテクチャやデザインパターンが手の届く場所にたくさんあります。
弊社もその一員でありたいと願い、研究結果を1998年頃から毎年イベントのセミナーなどでお話ししてきました。右下のダイアグラムは弊社のスタンダードなデザインアーキテクチャに則って開発されたものです。

LabVIEW本体もバージョンアップのたびに機能や性能が強化されてきました。思いつくままに挙げてみると・・・

他にもコンパイラの情報やアドオンツールの内容からみて、現在の内部コードは全く別物に書き換わっていると推察できます。

PC性能の向上に加え、ユーザーとNI双方による不断の努力の結果、チャレンジは成功しました。未だ完璧ではないことは判っていますが全世界的な努力は継続されます。
もはやあらゆる計測制御システムをLabVIEWで構築することに躊躇はありません。

できることは増えましたが、本質的なプログラミング方法はほとんど変わっていません。NIがこの先、コンピュータサイエンスを専門としない科学者やエンジニアの手からLabVIEWを取り上げるようなことは決して無いでしょう。


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